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小説(ショート)

これは本文よりも最後の詩の方が好評だったのだ。f(^^;)
自分ではけっこう好きなんだけど。

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さよなら…


晴れ。
雲一つ無い青空。今日は最後のお別れを言う日。

斎場はたくさんの人が来てるよ。
私が顔を見たことの無い人も多いみたい。ホントにたくさんの人です。

お父さんは頭のいい人でした。それは自信を持って言える。
でも、仕事をする人ではなかったよね。
あなたの娘で良かった・・とは、心の底からそういうことは出来ないけれど、あなたが居て私が生まれたのだから、それは感謝しています。

お母さんはいつも泣いていたよね。
私から見るとお父さんが悪者に見えたけど、今考えるとそれは女性としての贔屓目だったのかもしれません。こんなにたくさんの人が集まってくれてるんだもの。
私の知らないお父さんも、たくさんあったということでしょうから。
お母さんは泣いてます。今も泣いています。
お父さんは最後までお母さんを泣かせてばっかりです。
だけど泣かすのはこれが最後でしょうから、許してあげます。
私が許してあげるっていうのはとっても変だけど、私が言わないとお母さんもお姉ちゃんも誰も言えそうにないので、私が言います。

お父さん、恐かったんだよ。よく大きな声で怒鳴ってたし。
子供の頃はお姉ちゃんと二人で隣のおばさんの家に隠れに走ったりしたんだよ。
知らなかったでしょ?
だって怒鳴る時はいつも酔っ払っていたものね。
でも今日で全部許してあげるから心配しないでください。
だって今日はお父さんが主役の最後の日なんだから。
私がちゃんと最後まで見届けるから。

今日はいい天気だよ。ずっと遠くまで見通せそうないい天気だよ。


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『サヨナラと 心の中で 呟く日 涙ながさぬ 自分が哀れで』
                                (作 白い犬)

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何かひとつ持って行けるなら
ここにある落ち葉をひとつ拾って行こう
あなたの匂いのするものは
強い想いがありすぎて、私の手には有り余る

別れを告げたこの場所で
風に舞う落ち葉をひとつ
これだけを持って行こう
笑ったあなたの楽しそうな顔を
そっとぼんやり思い出せるように
                  (作 黒いネコ)

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